2014/04/03

よいコンテンツにはよいストーリーを

ストーリーボードの例
私たちがモーショングラフィックスの制作で、最も重要視しているのがストーリーです。制作の工程の半分以上はストーリー構築と絵コンテ制作に割いてるかもしれません。絵コンテが出来ていれば迷うことなく、早く制作を進めていくことができます。もちろん経験値によるところも大きいですが、とにかく制作中の迷いが一番時間をロスします。

デザイン面ではどうでしょうか?私たちは常にシンプルにわかりやすいコンテンツづくりを目指しておりますが、それもストーリーがあればこそです。シンプルなデザインはストーリーがしっかりしてるからこそ説得力あるものになります。

個人的な趣味で映画や海外ドラマをよく見るのですが、面白いと思う作品は脚本の完成度だと思うのです。どんなに演技がうまい俳優出ていようが、有名な作品であろうかは関係ありません。脚本=ストーリーですよね。特に最近よく感じるのは、伝えたいことを全部表現してしまうような演出は、ただ間延びしているだけで残念ながら少し興ざめしてしうこと。それに比べ前後の文脈から想像できるシーンをわざとカットして視聴者に考えさせるような手法は、展開もはやくワクワクするす、まさに全体のストーリを使ったうまい手法です。だって見せなくても話は繋がるのだから!(それも視聴者が勝手に想像を増幅させて)

これは、シンプルなデザインと繋がるところがあります。私たちはなるべく目に入る情報量を少なく、そして単純化することを心がけています。わざわざ見せなくてもいいものは見せない、何かをリアルに表現する必要はないなど、メリハリのある展開が見る人を飽きさせないポイントです。また、動画を一見派手に格好良く見せることはある意味簡単に出来てしまいます。しかし、それは「中身のないコンテンツです」と自ら言っている様なものなのかもしれません。もちろん、それが悪いというのではなく、見せ場となるシーンを盛り上げるには必要なことです。それもストーリーと文脈があってこそですね。

ここ最近思うのは、コンテンツが評価され広まるのはストーリの面白さだということ。決してテクニックや表現法ではないのです。

今後ともTO-FUはシンプルでミニマルなデザインを追求したいと思っています。それは即ち、ストーリーをしっかり作ることにつながります。

2014/01/27

プレゼンにモーショングラフィックスを




これは論文発表用に依頼を受けて制作したモーショングラフィックス(略MG)です。コンテンツの内容は東日本大震災で大きな被害を受けた平野部に向けて将来の津波発生時に避難可能なシェルターの建設と、その建設資金の調達方法をまとめものです。動画の使われ方とはプレゼン前に概要としてこの3分程度の動画を見せることで論文内容の理解度を深めること、そして何より聴衆の心をガチッと掴むことでした。


制作の手順は、数十ページに及ぶ論文をまずはとにかくシンプルなグラフィックへの落とし込みます。数百文字にも及ぶ説明が数秒の動画に変換される作業はこの仕事の醍醐味かもしれません。モーションさせることで、静止画より比較ならないほど意味と情報量がうまれます。
インフォグラフィック的な数字の表現、津波のシーンが生々しくならないように表現できたことなど、MGの特性を最大限に発揮できた動画になってます。

プレゼント言えばパワーポイントですが、個人的にはデザイン的にもスタイルもあまり洗練されているとは思いません(言い過ぎかな??)。次世代のポスト・パワーポイントとして、MGがプレゼン発表の主流になる世界を想像しています。MGを組み込んだプレゼンアプリを開発、さらにジェスチャーコントロールと組み合わせれば面白いことができそうでワクワクしますね。

実際のプレゼンの様子
文字で説明するのが難しいコンセプト、まだ実現していないアイデア(まだ実際にモノがない)などをグラフィック&モーション化することで、わかりやすく人に伝えことができます。企業への営業や社内プレゼン、コンペ案の発表などなどプレゼンの場はたくさんあると思います。是非、MGを活用して他とは違うオリジナルなプレゼンをしてみませんか?私たちTO-FUがお手伝いします。 http://www.to-fu.tv



2014/01/21

ジェスチャーコントロールとモーショングラフィックス

ジェスチャーコントロールは現在注目されている技術でデバイスに接触することなく操作をできるものです。将来的にあらゆるシーンにおいてジェスチャーを活用したデバイスがが普及するでしょう。家電や住空間機器など物理的なスイッチがなくなるれば、プロダクトデザインにも革命が起こせます。まさにプロダクトのフラットデザイン化へ!

と、少し話はずれましたが、ジェスチャーコントロールの操作では、人がジェスチャー後に操作完了したことを認識可能なリアクションとしてデバイスに表示する必要があります。左右上下に移動、回転、ピンチなどなど様々な手の動作に対応した明確な表示が必要となり、UIも必然的に動的になります。このモーションUIのデザインに関しては、まだまだ思考、研究の余地はありますがモーショングラフィックスの活用シーンのメインの1つになると考えています。

Helsinki Design Week 2013で作品のエキシビションにジェスチャーコントロールを活用

TO-FUは、昨年ジェスチャーコントロール技術であるIntel Perceptual Computingを使用したデモアプリ制作にUIデザイン担当として参加しました。
詳しくはこちらから→Gesture Control Demo
まだ試作段階ですが実際に制作に関わったことで可能性は感じることができました。

今のところ革新的でインパクトのある技術ですので、エンターテイメントやプロモーションをうまく仕掛けることができれば大きな話題になることでしょう。まあそれはそれで市場が盛り上がればいいと思うのですが、私はもう少し先を見据えています。今やタッチパネルがごく当たり前のように、ジェスチャーが当たり前となるであろう世界においては技術論ではなく実用性に目が向けられるはずです。ジェスチャーコントロールの本当の有用性は建築において発揮されるのではと思います。これに関してはまた今度!

2012/06/19

デジタルサイネージジャパンのコンファレンスで講演しました



6/15(金)に幕張メッセで開催されたデジタルサイネージジャパンの専門コンファレンス「サイネージクリエイティブには新しい血が必要だ ~モーショングラフィックスとサウンドクリエーション ~」にて講演をさせていただきました。

まずはわたくしTO-FU大森がMGの一般的な概要と有用性、実例、そして将来のヴィジョンなどを20分程度で話をさせていただき、その後バグ・コーポレーション山口様によるサウンドクリエーションに関する講演。様々なプロジェクトを紹介いただき、これからはあらゆるものがソーシャルに展開して行くべきという方向性に共感しました。


その後モデレーターの江口様による、事前打ち合わせ全くなしの長い長いクロストーク(汗


どうしたらサイネージを見てもらえるか?サイネージとソーシャルをスムーズに結びつけるにはどうするか?という難問に、コンテンツ制作者という立場から時には意見したり、時には言葉に詰まりながらも楽しくセッションしました。
自分の話は普段から考えてることなので、受講者の皆様の為になったか?面白かったのか?不安でしたが、自分にとっては他の人々と意見を交わすことで新たな視点や気づきがあり新鮮な場となりました。

その気づきの内容に関しては長くなりそうなので次回に!
皆様ありがとうございました。

2012/05/22

デジタルサイネージジャパン2012にて講演します

6月13日〜15日に幕張メッセで開催されるデジタルサイネージジャパン(DSJ2012)の専門コンファレンスにて講演させていただきます。モーショングラフィックス(略MG)の一般的な説明を少し、そしてデジタルサイネージとMGの将来性について話をします。MGをどのように活用していくか?をメインテーマに建築や都市計画にまで話は及ぶと思います。

【概要】
サイネージクリエイティブには新しい血が必要だ ~モーショングラフィックスとサウンドクリエーション ~
「そのサイネージ、やっぱり誰も見てないでしょ。
だってインパクト無いし。気がつかないし。
そもそも誰もサイネージ見ようと思って街歩いてないし。
このセッションではモーショングラフィックスという
シンプルな文字や図形を効果的に動かすことで視認性を高め、インパクトある表現方法と、
サイネージでは見落とされがちなサウンド、音楽といった異なる2つの視点に注目しながら、
それぞれの側から見たデジタルサイネージのダメなところと、大いなる可能性についてを議論します。
独りよがりなコンテンツクリエイティブからの脱却です。」


チェア:
江口 靖二
デジタルメディアコンサルタント
デジタルサイネージコンソーシアム常務理事


スピーカー:
大森 聖
TO-FU


山口 哲一
株式会社バグ・コーポレーション
代表取締役


詳しくはこちら

2012/04/09

モーショングラフィックス制作アシスタント急募!
























■概要
TO-FUではモーショングラフィックス(略MG)制作のアシスタントを募集します。
MGに興味がある方、私たちと一緒に制作をしてみませんか?
業務形態はプロジェクトごとによる制作依頼となります。
下記募集内容のスキルと作業依頼内容による出来高払いとなります。
打ち合わせ、制作はネットを介した新たなクリエイティブのスタイルを
取り入れたいと考えていますので居住地の条件は特に問いません。

意欲のあるかたの応募をお待ちしております。

■募集内容
A.グラフィック制作
Illustlator、PhotoshopなどでMGのベースとなるグラフィックを制作していただきます。
B.動画制作
After Effectsを使用してMGを制作、編集していただきます。AEの経験者希望です。
C.3DCG制作
3DCGのモデリングからモーションをつけるまでの制作をしていただきます。
D.動画制作+3DCG制作
上記B、Cを連動した形で制作していただきます。

■募集期間
・随時

■募集人員
・若干名

■応募資格
・性別不問
・18歳以上の方(高校生不可。大学生、専門学校生可)
・Facebookアカウントをお持ちの方
・自宅または事務所等で制作環境がある方
・責任をもって期日までに納品のできる方
・居住地は問いません(札幌在住の方は優先します)

■応募方法
アシスタント希望と記述の上、制作スキル(上記A~Dから選択)、
お名前、住所、電話番号を記載し、実績またはポートフォリオや作品への
URLリンクを添付の上、下記アドレスまでメールください。

■待遇
募集内容A~Dの作業能力によりお支払いする制作費は変動します。
また、依頼内容や制作日数などによる完全出来高制となります。
よりプロジェクトに関わるほど制作費を得ることができます。

■お問い合わせ
募集についてのお問い合わせは下記に連絡ください。
Motion Graphics Studio TO-FU
Tel 090-5079-9352(大森)

2012/03/27

動画における図と地の関係性


モーショングラフィックスはネット上で閲覧するというシーンが圧倒的に多く、人の視点もスクリーンからの数十センチという場合が多いです。そうなるとスクリーンが絶対的な地となりその中で見せたい対象である図を展開して行きます。特に自分は「余白」や「間」という部分に気を使うことが多いので、どんどん図が小さくなっていく傾向にあります。それは自分の中の感覚的に作用するところが大きいので図として視認できるギリギリのバランスを保っているつもりではあります。

最近、展示会用のコンテンツを制作しまして、その図と地の関係性はネット上での閲覧のものとは違う理論を持たなければいけないことに改めて気づかされました。つまりスクリーンを取り巻く空間こそが地であり、コンテンツそのもが図という関係性になるのですね。もっと突き詰めるとスクリーンを含めたその周囲も図と見なすべきだと思いました。つまりコンテンツをよりダイナミックに見せなければならないと言うことです。これはデジタルサイネージの視認性にも共通することです。普段コンピューター上で制作していると、わかっていてもいつのまにか微視的な視点に陥ってしまいます。空間の中の映像コンテンツを制作する際はその意識を強く持つことが重要ですね。